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戦時下にしては甘すぎるストーリー~映画「マリアンヌ」 [映画時評]

戦時下にしては甘すぎるストーリー~映画「マリアンヌ」

  1942年の仏領モロッコといえばあの名作「カサブランカ」を思い出すが、この映画ではイントロの舞台設定に使われているだけのようだ。第2次大戦下のラブストーリーという意味では共通するが、それ以外ではほとんど共通点はない。監督は「バック・トゥ・ザ・フィーチャー」「フォレスト・ガンプ」のロバート・ゼメキス。というわけで、かなりの力作と思いきや、意外に凡作だった。
 カナダ人諜報員マックス(ブラッドピット)が落下傘で砂漠に降り立つ。カサブランカに向かい、仏の女性諜報員マリアンヌ(マリオン・コティヤール)と合流する。狙いは夫婦を装ってドイツ大使に近づき、殺害することである。目的を果たした二人はロンドンに逃亡するが、工作を通じて偽装ではない「愛」が芽生える。
 空襲下ではあるが、ロンドンで二人は幸福な日々を過ごす。しかし、あるときマックスは衝撃的な情報を受け取る。ロンドンからドイツ向けに軍事情報が発信されており、発信源はマリアンヌではないかとするものだ。そしてマリアンヌは既に1941年に死亡しており、現在のマリアンヌは別人だとするものだった。マックスは濡れ衣と信じ、かつてマリアンヌと行動を共にした仏レジスタンスのメンバーを捜す。そして、その結果は…。
 最初に書いたように、スパイミステリーとラブストーリーを組み合わせてあるだけに、どうしてもラブストーリーの甘さが勝ってしまっている。ラストシーンも、どこかで整えられた「愛の物語」ふうの感じ、つまり「都合のよさ」が抜けない。
 名監督ゼメキスに言うのもなんだが、例えば現在と戦時を交互に組み合わせた「入れ子」風の展開にできなかったのだろうか。そうすれば、二人の子アナの存在も生き、物語に緊迫感が生まれてくるだろう。どうみてもこれでは、戦時と思えぬ緊迫感のなさと砂糖菓子のような甘さが気になってしまう。


マリアンヌ.jpg

 
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